TREKワールドで見た「ジョン・デゲンコルプ」のドマーネSLR

今回の展示会で真っ先に興奮したのはこれです!すみません!「デゲンコルプのドマーネの実車!」

8/7-8/8の日程でTREKワールドに行ってまいりました。販売店さんのかける意気込みは凄くて、もう各店のブログは新しい製品の記事で溢れかえっています。落ち着いて、キッチリとレビューを書こうとおもいますが、申し訳ありません。ワタシ一番興奮したものから紹介させてください。

皆さん「ツールドフランス 第9ステージ」はご覧になりましたか?劇的な走りでトレック・セガフレードのジョン・デゲンコルプ選手が優勝したのですが、その時に使用された実車が、現地の土付きのまま展示されました。
やはり、選手が使用する自転車というのは独特のオーラと、メカニックによる数々の工夫が見て取れるのです。また、石畳ステージなので、バイクにも細かい工夫の数々が見て取れます。自転車メディアに掲載される前に、ワタシ目線で解説してみようと思います。

■フレームはドマーネSLR disc」ボトルケージに工夫が!

フレームはドマーネSLR discです。身長が180センチくらいはあるはずのデゲンコルプ選手。フレームサイズはプロエンデュランスジオメトリーの54サイズ。少し小さめのサイズです。また、欧米の選手にしては少しだけ低めにサドルがセットされています。サドルは「Montrose」で快適性が人気のモデルです。

写真のボトルケージは「Bat Cage」です。お値段お安め(1500円!)ですが、抜群のボトル保持力を誇る隠れた名品で、クラシック系のレースではよくチームの選手に使われています。これに、ゴムのリングを追加する事で、ボトルの脱落を更にガードする工夫がされています。
石畳のレースでは補給を受けられる場所も限りがありますし、ボトルを吹っ飛ばす可能性も高いので、かなり効果的なチョイスですね。

■アウターリングは漢の54Tでインナーも42T!

上りのあまりないステージでかつ石畳は、軽いギアだとバイクが弾かれるので54Tとデカいリングがついていました!この辺もクラシック系のバイクによく見られる仕様ですね。

 

■ホイールはXXX4にプロトっぽいタイヤが。。。

石畳ステージですのでタイヤは少し太めのものがついているように思えます。サイズ表記もモデル表記もないのでプロトタイプの可能性がありです。なんとなく30Cのように見えるのはXXXはリム幅が太いので必然的にタイヤ幅が広くなるせいかも知れません。実質は28Cの可能性もありです。
リムはディスク用のモデルで、リムサイドのブレーキ当たり面加工がされていません。

■ブレーキローターは140mmと小径化されています

通常の製品版は160mmのローターが標準なのですが、デゲさんのバイクにはダウンサイズされた140mmのローターが取り付けられています。この辺の理由はわかりませんが、もしかしたら軽量化を狙ったのか?ブレーキのフィールを少しマイルドにする為に(140mmローターだとブレーキのストッピングパワーがリムブレーキとほぼ同等になるらしい)こういうチョイスをしているのかも知れません。
もし、ローター径がチームで混在したら。。。現場は混乱するだろうなぁ。。。なんて思ってしまいました。

■リアメカは一時期試していたRXではなかった

■調整式ISO SPEEDのスライダーは一番ソフトな位置にセット

激しい振動に耐えるために、調整可能な振動吸収装置「ISO SPEED」は一番ソフトな位置に調整がされていました。この快適性はアドバンテージなりますし、実際にISOスピード付きのバイクをレースで使うとわかるのですが(ワタシはシクロクロスですが)ペダリング中心である骨盤を弾き飛ばされないので「踏める」のです。楽だからアレを選んでいるわけじゃないんですよ。。。「勝つため」の装備なんです。

■バーテープは「Cork」を引っ張りめでハンドルの中央まで巻かれている

バーテープはBontrager Corkをかなり強めに引きながら、重ね幅を多めにして巻かれています。一番ベーシックな価格のバーテープ(1900円)で去年のコンタドールのバイクもそうですが、チームバイクはコレを使うパターンが多いようです。プロはバンバン巻き替えるので、こういう方が良いのかも知れません。
特徴的なのはハンドルの本当に真ん中までバーテープが巻かれています。ちょっとイレギュラーな仕様なので、これはデゲさんのオーダーなのでしょう。エアロフォームで肘を置くときに、これが良いのだと思います。アルミ剥き出しだと痛いでしょうから。
もしかしたらハンドルの形状がDeda Zero100ぽく見える気もするので、契約外のスポンサーロゴを隠すための可能性があります。ハンドルの形状は各ライダーに好みがあるので、時々契約外のものがラベルを隠して使われるのは、よくあることです。

■小さめのフレームに合わせてステム長は130mmが使用されています。

胴体長が短い(腕が長い)選手が小さめのフレームを使用しているのでステムは130mmですね。また、ステムは通常使用されるPROステムでは無いものが使用されています。Bontragerで特徴的なブレンダーシステム(ライトやサイクルコンピューターをマウントする為の専用ステー)が使われていません。
恐らく、石畳での強烈な振動を考慮して確実なシステムを選択したのだと思います。ブレンダーは角度調整が容易なのですが、マウント部のボルトがあるので、サイコンが下がってしまう可能性があるのです。
こういう部分で「トラブルの芽」を徹底的に摘んでいるのはプロらしいと思いました。
個人的にはブレンダーの方が、バイクがスッキリ見えますし、角度調整も容易なので好きですが。。。

去年のコンタドールのバイクも興奮したのですが、やはり実戦を走ったバイクのオーラは半端なくて、、、思わず興奮してたくさん写真を撮ってしまいました。また、いろいろな工夫のエッセンスがあって、とても参考になる展示でした。ええ、すみません。ただのマニアック記事です。
様々な媒体がこのバイクについて書くよりも早く、記事を書いてみようかな?なんて思いまして。。。
やはり、1自転車ファンとして新製品だけじゃなくて、テンション上がるもの沢山あるんですよ。

次は真面目に製品紹介なんかもしていきますね!

 

 

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