「ツール・ド・おきなわ」のこと

投稿日:2018年11月14日 更新日:


「ツール・ド・おきなわ」へのこだわり

「コンセプトストア」という何だか綺麗で整った「世界観」(この言葉は大嫌いだけど)の場所で、「エモくて」「キモい」事を書くのは正直どうかと思う。人には大抵隠したい「過去」だとか「傷」というものがあって、そういうものから逃れる時間を沖縄で過ごした。自分が半年間過ごした沖縄の自転車仲間は、そんな自分の事情を知ってか、知らずか見ないフリをしたか、、、とにかく暖かく見守ってくれていた。そういった訳で「おきなわ」には特別な感情がある。

■ラストの関門で去年はDNF。

去年は自分の不注意により、落車に巻き込まれてメカトラにより完走が出来なかった。でも、それは落車が起こるような場所に居るのが悪い。ともかく「今年は何としても完走したい」その気持ちだけがあった。とにかく210キロを走り切り、去年の禊を果たしたいという気持ちだけだった。
それと同時に、自分が大好きな「沖縄」と「ツールドおきなわ」を一人でも多くの人に体験して欲しかった。お店のお客様のクラスタ「西葛西オジサンズ」をテイの良い言葉で騙す(騙してないけど)に成功する。あとは「トレーニングライド 」の意欲あるライダーを呼び込むことに成功する。

■準備は遅々として進まない

3月から「痩せるんだ」「乗り込むんだ」「インターバルをするんだ」そう心の中で呪文のように唱えながら、いつも仕事に流されながら無策に毎日を過ごしていた。自分の不甲斐なさに奥歯を噛み締めながら。お陰様で奥歯の詰め物は2つくらい割れたっけ。
お店の「トレーニングライド 」は我田引水的に少しづつ時間を延ばして、練習時間を延ばしはしたものの210キロ約6時間のレースの為の準備は出来ていない。でも、他のメンバーが目標にする「100キロ」「140キロ」の準備にはなったかな?
正直な話自分の心は葛藤していて「自分の身の回りのライダーが思い切り良いレースが出来ればそれで良いかな」そんな事を思う。「別に210キロなんて多少練習したら誰でも走りきれる」「別に走れなくてもいいよ」多分完走しても賞賛されるような成績にはならないから、それはただの自己満足なんだよね。頭の中をグルグルと言葉が廻る。

でも、自分の心が求めている事はたったひとつ「完走する」その事だけ。
その事は厳然とした心の奥底に漬物石のように置かれたモノなのに、その石の方を向いたりソッポ向いたりしてレースまでの時間を過ごした。

■「おきなわ」はレースだけではない

「ツール・ド・おきなわ」は「ホビーレーサーの甲子園」とよく言われて「ガチライダーの祭典」だと思われているようだけれど、実はそれだけじゃない。「センチュリーライド部門ん」がとても充実している。
「辛くないですよー」「楽しいですよー」そういって自分が若干騙す感じで連れてきた「西葛西オジサンズ」は毎晩飲みまくり、本当に楽しそうに「おきなわ」を満喫していた。それは、本当に微笑ましくもあり、無理やりここに連れてきて良かった。センチュリーライドが終わった夜も、翌日レースの人に気遣いながら、楽しそうに泡盛を飲んでる声を聴きながら眠りについた。

■ピンチ!風邪ひいたかも。。。

でも、実は夕食の頃から鼻と喉の奥が痛くなり、確実に熱が上がっているのを感じていた。朝を迎える時「高熱出したらお客様のサポートができない」そういう理由を考えてDNSしようと思っていた。お布団の中で「えりな先生」に治療してもらった奥歯を噛み締めながら葛藤してた。「お前は何をしにここへ来たんだ?」「自分の欲望を叶えるために沢山の人を巻き込んだんじゃないのか?」「お前の心の中にある漬物石を何処かに捨てに来たんじゃないのか?」

「そういえば火曜と水曜日は定休日じゃーん」「高熱になっても、まぁちゃんと寝たら回復できるかな~」都合よく自分の欲望に素直に従うことにした。去年からの1年間からの自分の「心」だとか「エモーション」だとかに初めて正面を向いた。何でもいい「とにかく完走するんだ」喉とか痛いけれどとにかくスタートラインに立つ事にした。

■レースの現実は甘くなかった
レース中は何だか凄く沢山の落車があった気がするし、案の定最初の与那の登りで千切れて、あとは無様なグルペットだった。脚は何回も攣ってたし、登りでは遅れちゃうし。。。でも、ともかくゴールだけはしたい。
「あと少し」「もう少し」「これを超えたら最後」そう頭の中身を鼓舞しながら走った。最後の羽池ダムの登りをホウホウのテイで上り切ってあとは、イオン坂の登りを終えたら「ああもうこの先の直線を走ったらレースが終わっちゃうんだ」走ってる間は「早く終われ」「この苦痛が早く終われ」って思っていたのに、、、少しだけ名残惜しい気持ちになる。
各クラスの残党が集まる集団でゴールスプリントに向けて、段々速度が上がっていく中に居ながら、何だか急に感情が込み上げて来て涙が溢れてくる。アイウェアがミラーで良かった。(完走くらいで泣くなんて恥ずかしいし)「もう終わっちゃうんだ」そう思いながらフィニッシュラインをくぐり、心の奥底にある漬物石を捨てた。

さーて、来年はどうしようかなぁ(笑

西葛西オジサンズを観光に送り出したあと「バイスクルキッズ」にいく。お店に行くと次々に、これからレースに出て本土に帰るという、お客様というかライダーが来「ゆんたく」していく。お客様が差し入れをしてくれたり、店主がコーヒーを淹れてくれたり、それは平和な空間。そうそう、俺がやりたかったのは「こういう平和な場所」を作る事だったんだよなぁ。。。と再確認。自分的にはフェアで激しい戦いのあとで、こういう空間に触れられることが幸せだなと思う。
お店に「カフェコーナーをつくりたい」と思ったのは、このお店のこういう雰囲気が好きだったから。というのが自分の原点なのです。これはちょっと余談(笑

さーて、来年は何人連れていけるかな?この楽しい世界に。


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