JBCF 那須塩原クリテリウム E3 1組目でワタシ優勝しました!ええMadone SLR でね!
少々煽り気味の感じですみません。。。JBCF(全日本実業団競技連盟)の那須塩原クリテリウム E3カテゴリでワタシ優勝しちゃいました。
「お前!あれだけ「エモンダ愛!」とか言ってた癖にどうした!」というツッコミは一切受け付けません(笑
E3というのはJBCFの中では一番下のカテゴリになります。E3→E2→E1からJPT(ジャパンプロツアー)という風に一定の基準を満たすと昇格していくというシステムです。昇格基準は意外と厳しくて基本的には優勝か準優勝でないと昇格ができません(レースの格式によっては3位まで)シーズン終了時に一定以上のランキングを有すると上のクラスに昇格できます。
つまり。。。。次戦から一つ上のカテゴリであるE2に昇格という事になります。
ちなみにレースにおいて「勝つ」というのは中々難しいもので、よっぽど、フィジカルに余裕がある時でも、それを得るのは難しかったりするので。
一番下のカテゴリとは言え勝てた事は素直に嬉しいです。応援してくださったお客様や、送り出してくれた西葛西店スタッフや、沿道で応援してくださった方本当にありがとうございました!
賞品は嬉しい「那須塩原パスチャライズド牛乳」と「栃木県産なすひかり」
那須は美味しいものが沢山あるのですね!
写真だと解りにくのですが、地元産品を紹介する屋台が沢山出ていました!結構イベント感覚でレースを見にくるだけじゃない方も大勢いらしていました。JBCFのレースの中では観客の数もかなり多いレースでした。
E2石橋選手は積極的な走りで2位!ちなみにバイクはEmonda ALRです!
去年最終戦で昇格を決めていた石橋選手はE2で出走です。
ラスト5周回で果敢に2名の逃げを決めるという、かなり積極的なイケてる走りでラストは負けちゃいましたが2位をゲット!昇格こそ逃したものの、この2位はとても価値のある走りでした。大抵は後方に飲み込まれちゃうのですが、かなり強力に逃げ続けてフィニッシュ時にも後続を8秒離してるので、これはかなり良い走りです。
そして石橋選手も商品のお米を獲得したので「サンクスサイクルラボ」としての総米獲得量が10キロとなりました!もうこれは「米騒動」だね!(違います
ちなみに使用バイクはEmonda ALRをフレームセットから組み上げたもの。学生レーサーらしい手堅いチョイス!アルミフレームゆえに頑丈なのでクラッシュしてもフレームが割れることが少ないです。こういう「その人に合ったチョイス」とても大事だと思っています。
ここからはワタシのレースレポートなので読み飛ばしてください。勝ったから長いよ(笑
何を考えて機材を選んだのか?どうセットアップしたのか?実際のところMadoneはどうなのか?参考になれば幸いです。
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JBCF那須クリテリウム E3 1組目 レースレポート
●レース結果 優勝 公式リザルト
●使用機材 TERK Madone SLR 7 Project One
※オリジナルより変更部分
ブレーキローター160mm→140mm
クランク FC8000 170mm→FC9100P167.5mm
タイヤ Bontrager R3→IRC Fomula PRO Tubeless
●バイクセッティング
タイヤ空気圧 6.8気圧
ISO Speed 中間位置から大目盛り2つ分ソフト側へ
●使用サプリメント
カネカ Athlete Q10 (前日までローディング)1日6粒
モルテン ドリンクミックス320 スタート前に1パック
レースレポート
■誰かが勝たなくちゃ。。。
昨シーズンから登録者が減り少々寂しくなってきた「サンクスサイクルラボJBCF」自分はレース自体の経験も長いがやはり年齢か、フィジカルの低下なのかなかなか昇格できずにいた。他のメンバーも同様なかなか「走れる」キッカケをつかめずに、レースそのものが辛くなってしまう。そんな状況でもあった。こういう時には中々メンバーのモチベーションも上がらないもので、これを打開するには誰かの一勝して昇格が必要だなと思っていた。とは言うものの、前述通り「勝つ」と言うのはなかなか難しく、ほぼ勝つ以外の昇格の条件はシーズン中に無いので、それを軽々しく口にしたいとも思っていなかった。
■那須クリテなら可能性ちょっとあるかも
那須クリテリウムに関して言うとコースの高低差はほぼゼロ。「西葛西のわがままボディ」の名をほしいままにしているワタクシ。レースからドロップする可能性というか要素が少し下がる訳で、もし勝てるとしたら可能性は若干上がる。
ちなみに「差せない差し馬」「いい人スプリンター」の名を以前から頂戴するワタシ。そう、スプリントが苦手というか下手なのです。身体の素性的にも超短時間の出力があまり高くない。クリテリウムでの決まり手と言えばスプリント。横並びでハンドル投げ合ってこそレースの華!みたいな場所での「勝てるイメージ」は正直持てないのも事実だった。
ちなみにこの市街地クリテリウムのコースレイアウトはT字型で、180度コーナーを立ち上がった後に90度コーナーでそこから約250メートルでフィニッシュライン。考えた作戦は180度コーナーをなるべく減速なく立ち上がり、立ち上がりの初速を早くしながら90度コーナーをモガいて入って。。。そのまま後続を引き離す。こんな可能性の低い戦術でしか勝ちをイメージするのは難しかった。でも、それしかない。レース前日は宿で何度もイメージトレーニングをした。コースのレイアウト自体は変更があるものの、ラストの180度コーナーと90度コーナーは同じ場所を使うのでレイアウト図を見ながら景色を反芻する。
レースの楽しさって、こういった自分の走りや展開を想像して、逆算して色々組み立てる事にもあると思う。とりあえずハイボールなぞ飲んで就寝!
自分のレースは15時15分出走なのだけど、受付とマネージャーMTGは6時から7時20分まで。と言う事で宿から会場までは激近ではあったけれど早起きして行く。他の選手は那須までの移動時間を考えると3時起きとかになるので、もっと消耗しているのではないかと思う。よしよし!アドバンテージあるぞ(笑
出走時の注意点やエントリーリストはこうやって「コミュニケ」に貼り出されるので必ず目を通しておく
マネージャーMTGでは各チームのマネージャーが集まって当日の注意事項や変更点を確認する。
■石橋選手の走りに痺れる
E2に出走している石橋選手。序盤は集団後方に沈んでたものの、そこから一気に集団前方の5番手くらいに上がってきた。中々いい位置に上がったのを確認してから、一旦朝食を摂りにホテルに戻る。
その後果敢に攻めまくって2人の逃げになる。最終的には2位に終わったけど、ロードレースを始めて2年目とは思えない良いレースだったと思う。かなり刺激を受ける。
■試走時に入念にコースをチェックする
午後のレースの為の試走が11時過ぎから開始されるので着替えてコースイン。ポイントになるのは3個の180度ターン。90度ターンのフェンスの位置とコーナー出口のラインと路面を確認する。
180度ターンは道路の中央分離帯脇を通過するので、イン側にどれくらい寄れるか?イン側のラインと車道なので車の轍というかウネリがあるのでどこを通れば弾かれないか?をしっかり確認しておく。自分は元々オフロード系の種目の出身なので、この辺を考えることが身についているが、結構そうでない人も多いのだなーと思う。
■モルテンドリンクミックスでカロリーが補充できるので昼食はかなり軽め
今回のレースの想定時間は50分程度。前日と当日の朝に炭水化物は多めに食べているので、昼は思い切り軽めにバナナ2本と飲むヨーグルトとオレンジジュースだけで済ませた。胃がしっかりと空の状態を作れることはとても大事で、これをしっかりと出来るモルテンドリンクミックスはかなり有効だと思った。
ちなみに、コレお店でも売っています(笑
■15時15分E31組目スタート!
JBCFレース恒例のバイク並べをスタート1時間近く前から始める。今回は少し遅かったのか真ん中より少し手前かな?
そこから他の選手と談笑したりしながらスタートを待つ。この時間が好きなライダーもいるけど緊張して嫌いと言う人も居る。自分はどちらかと言うと後者。昨日の夜イメージした作戦は、当然実行するつもりでは居るけれど、正直な話スプリント勝負になるのは目に見えており、仮に実行したとしても後方からスプリンター達に捲られて、埋もれて終わるだろうな。。。とボンヤリ考えていた。
召集場所からスタート地点まで移動すると全体の3列目か4列目くらいに位置した。隊列の左寄り。この先のストレートが少し狭くなる、更にその先の180度ターンのイン側になる為一歩間違えれば落車したり、巻き込まれるかも知れない。少々不安になりながら定刻通りレーススタート。
隊列の左側を必死に駆け上がり、若干伸び気味の集団前段まで上がる。最初の180度ターンを先頭で入る。先頭が一番安全。で、コーナーを立ち上がると既に1車身くらい離れてる、そして後方が追ってくる気配がない。もうこうなったら仕方ないと思い踏むが、後方がどんどん離れてしまう。何度も後ろを振り返るものの来ない!一人で15周回逃げ切るのも難しいと思うが、脚を止める必要もないのでそのまま行く。
若干セーブして走ると「パラティアムTOKYO」の大川さんが追いついてきた「いやーこれヤっちゃってますよね。。。俺」なんて言葉を交わす。そのまま軽く二人逃げのような状況になるも、一旦集団に戻る。
■あれ?ひょっとしてMadone速い?
途中まで大人しくしておきたいなーと思うものの、コーナーの度に気付いたのは自分のターンの進入が早く、他の選手で前が詰まるという事実。やはりバイクの特性としてMadoneSLRはコーナリングがかなりし易い。そしてブレーキの感覚も良い。というか。。。速い!
でも、、、、皆んなコーナからの立ち上がりでアホみたいに踏むのでキツい(笑後からデータで確認したら700wくらいを5秒くらい出力してる。ちなみに自分がスムーズに入った周回だと600wも行かなくて立ち上がれる。
ただ、先頭で入ってコーナー立ち上がると若干車間が開き、追いつかれて流石に脚使わせて悪いなぁ。と思うのでちょこっと引いてみるものの、交代の合図を出しても先頭を代わってくれない。ローテが全く廻らない。「なんだよ。。。45歳のオジサンいじめないでよー」と思いながら、集団の5番手くらいに居ると、立ち上がりインターバル地獄。
■え?まさかの作戦通りになっちゃった?
ジワジワと脚を削られながらレースは徐々に後半戦へ。時折散発的なアタックや逃げが発生するものの、あまりローテが廻る事もなく、なんとなく吸収されていく。何度か逃げに乗るものの、コーナーで離れてしまったりとうまくいかない。。。もう一発逃げれば良いのかな?と思うものの、自分も少し辛いのでやめておいた。ラスト3周くらいに徐々にペースが上がると思いきや、何となく牽制というかお見合い状態になってきた。正直自信はないけれど、考えた作戦は実行するしか勝つ方法はないよなーと、ちょっと弱気になりながら考える。
ラスト1周のジャンを聞き、選手が前段の方に上がってきたり、散発的にアタックしたりするが、決定打にはならない。最後から2個目の180度ターンを終えて前段に上がり90度ターンを通過。向かい風区間で何となくお見合いのような状態から、最後の180度ターンをイン側から減速を少なめに入る。脚を使わずに3番手くらいの横に並ぶそのままふわっと先頭になる。というよりも既にちょっと後ろが離れた状態に。
そう、前日に想定していた作戦と全く同じようなシチュエーションになった。「え?まじ?まさかでしょ?」と頭が若干混乱する。自分の知ってるレースならこんな事許して貰える訳がない。絶対に捲ってくるはず。でも、もうこうなると自分の想定したことをするしかない。覚悟を決めて思い切りモガきながら最終コーナーに進入するログを確認するとコーナー進入直前時で49.9キロそこから47キロくらいまで減速してまたモガいて立ち上がる。
「ガシャーン!」
後方で落車の音が聞こえてきた。その時に自分の頭をよぎったのは「え?俺なんかやっちゃった?」「後ろ転ばせちゃった?」だった。自分の予想ではここを高速で抜けても後方から来たスプリンター達に捲られて終了!ハイ残念!だったのだけど、こうなるともうとにかく全力でゴールまで踏むしかない。そのまま逃げ切って両手を上げてゴールラインを通過した。その時は頭の中では「マジか!やっちゃったな!」という感じになった。
でも、優勝は優勝。そして前日のイメトレとほぼ同じような展開でレースを終え実は自分自身が一番びっくりしてしまう。レースをしていて自分が勝つと言うことは、そう多くはない。でも、その中で自分の作戦通りに勝てる事など滅多にない。終わった後は何だかぼーっとしてしまった。
そして、何だかんだ言って、この新型のMadoneSLRの特性をうまく活かせたなーとぼんやりと思った。データを調べてないので解らないのだけど、Madone SLRはJBCFで初勝利なのではなかろうか?
さ、次は石川ロード。E2で石橋選手と走れるのはとても楽しみである。