溢れちゃうエモンダ愛について。

 

ご存知だとは思いますがワタシはエモンダが好きです。

かれこれ20年以上ロードレーサーに乗っていると、エモンダの乗り味は「解りやすいレーサーの乗り味」なのです。それを現代のテクノロジーで凄く良くしたバイクだと言えます。エアロ効果とかISOスピードの搭載されていないエモンダに「素」のレーサーの良さがあります。

「ペダリング超キモティいい!」これがエモンダの身上です。

エモンダは「ドマーネ」のように荒れた路面でもバリバリ踏める訳ではありません。「マドン」のように極低速から高速域までスムーズに走る空力性能がある訳でもありません。
でもエモンダには「ギミック一切なしの超気持ちいいペダリング」があるのです。おそらくこのペダリングフィールを得るために色々なものを「削ぎ落とした」のではないかと思わせるものがあります。

基本的に「ちょっと硬いバイク」のフィールですが、ちょっとだけ「タメ」がある感じがするのと、回転を上げやすいバイクです。「ドン!ドン!ドン!ドン!」と踏むよりも回転をスムーズに上げてやったほうが切れ味良い加速をします。大抵インプレッション記事で「回転の方が進むバイクですね」の意訳は「俺様には剛性が足りないな@インプレライダー」な事が多いのですが、このバイクに関しては別次元だと感じます。

誤解を恐れずに言えば「楽しく走れるレンジ」は少しだけ狭いです。ちょっとスムーズな路面で、スピードの上げ下げにリニアに反応してくれるバイクだから。でも、それは日本のフィールドやレースの条件にはピッタリです。

SLRがいいのは当たり前。お値打ちはSLシリーズだと思います。

エモンダSLのフレーム価格を聞いた時は我が耳を疑いました。199000円!長年この仕事をしていますが何かの冗談だと思いました。安い。。。安すぎる。この内容なら30万クラスフレームの乗り味だと思います。30万出してこれよりダメなヨーロッパブランドなんて幾らでも思いつくのが正直なところです。

トレックエモンダSL5

SL6(339000円)かSL5(299000円)かで迷うところですが、1台目ならSL5にしてその分用品に割くのがオススメです。2台目なら迷わずSL6が良いかなと思います。ホイールを替えて、プレシジョンフィットを受けたら「言い訳のできない1台」が完成します。

悪いことは言いません。「ロードバイクでレース行ってみたいなー」そう思う人は素直にコレを買ってください。間違いなくいいバイクです。

カーボンだけがエモンダじゃない!

よくバイクの事を理解し始めて来たお客様とお話をすると「○○と言うカーボンが」「○○と言うアルミ素材が」と言うワードよく出て来ます。あるイタリアの工房のビルダーが「使ってるパイプは何ですか?」としつこく食い下がるライターに「お前はパイプに乗ってるのか、それともバイクに乗ってるのか!」とキレ返したという逸話があります。

素材も大事だけど基本設計はもっと大事!

フレームの各セクションにおける剛性設計だとかも重要な要素ですが、バイクの性格を決めるのはやはり「スケルトン」という寸法の数字です。これが最大のキモだとワタシは思うのです。
アルミの「エモンダALR」もスケルトンは同じです。リニアなペダリングフィールは何ら変わりません。このバイクで良いホイールを履かせてレース参戦とかとても硬派だと思います。
ワタシは久々にロードレースイベントだった「もてぎ耐久」はエモンダALRで参戦しましたよ。

トレックALR5

ワタシ一押しはエモンダALR5(189000円)です。用品を揃えて乗り出しで24万近辺からという感じになります。用品類を含めて20万に収めるならALR4(149000円)がオススメです。4と5の違いはパーツが105かティアグラかだけでなく、フロントフォークの肩から上が4はアルミになります。基本設計は同じなので乗り味は同じですが、パーツの差によってバイク重量は重くなります。

まずロードバイクを始めてみようなかな?そう思うなら迷わずコレにしましょう!悪いことは言いません。本当にいいバイクです。

バイクを小一時間乗って必死に原稿書くようなインプレ記事よりも(ちょこっとだけ原稿書いてましたけどね昔)実際に所有して感じて乗ってるワタシに是非ご相談くださいね。

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